NSMB100%RTA攻略ルートについて


現在NewSuperMarioBros100%RTAの練習を進めています。

私の100%の配信を見ていただいてる方で「なぜこんなルートで進んでいるのか?」と疑問に持つ方がいるかもしれません。そこで100%RTA攻略ルートについて、現在使われているルートと今後私が使うルートとその違いについて簡単に説明します*。

 

 

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100%RTAのルール

 100%カテゴリのルールはSpeedrun.comの定義*によると、

Beat the game and get three stars on the save file. This includes collecting and spending every star coin.

=「セーブファイルに☆☆☆を獲得したらクリア」です

ゲームファイルを選択した瞬間タイマースタート、オールクリアしたときに流れるアニメーションが終わった後「セーブしますか?」の画面が出た瞬間にタイマーストップです。

このセーブファイルの☆☆☆を獲得する条件は、

・全てのコースをクリア

・全てのルートを解放*

・全ての壁紙を回収(4枚) 
の3つだと考えられます*。全てのルートを解放させるには全ての立て看板を撤去する必要もあり、それには結局スターコインの回収が必要で

・全てのスターコインの回収

(3枚×80コース=全240枚)

が実質的に条件に含まれます。

  

 

 

 

 

WR攻略ルート

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攻略ルートはこのようになっています。

超複雑です。複数回に分けて一つのワールドを攻略したり、同じ場所を何度も通ったりと一見滅茶苦茶ですがどのルートにも理由があります。

なお、上の画像は自分で作りましたが100%RTAの複雑さがなんとなく分かればいいかなという気持ちで作りましたので見ずらい部分が多いと思います。どこで何のアイテムを使っているか正確な情報が知りたい方は世界記録の動画を参考にしてください。

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ワールドごとにまとめるとこんな感じです。

 

 

 

 

 

考えないといけないこと

どうしてこのような攻略ルートになっているか順に説明します。

①移動時間

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ワールド内を移動する時間はそのままロスに繋がります。

極力無駄な移動を減らすために近くのコースはできるだけまとめてクリアしていくのが大前提になります

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移動時間短縮の工夫の一例として、W4-4とW4-Aはワールドに2回来る必要があることを利用して移動時間を短くできるルートになっいます。

 

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またDS下画面を利用したワールド移動を使う場合も演出により約3秒のロスが生まれます。(上動画)

そのため無駄なワールド間の移動を減らすこともタイム短縮につながります。

W1→W2→W3→W5→W6→W4→W7と比較的順番通りに進んでいるのは、この無駄なワールド移動を極力減らした結果といえます。

 

②パワーアップの効率的な利用

これがRTAの順路を複雑にする最大の要因です。

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いくつかのコースは特定のパワーアップを使ってスターコイン回収または裏ゴールをする必要があります(ミニマリオ、コウラマリオ*)。また特定のパワーアップを持ち込むことによって大幅な短縮が狙えるコースもあります(水中面など)。

その為にもパワーアップアイテムを何らかの手段で用意する必要があります(キノコハウス、ハテナブロック)。アイテムをどのように用意するか、そしてどのように維持して進み他のコースに流用するかでタイムが大きく変わってきます。

 

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例として、W2のミニキノコを挙げられます。

W2-4、W2-A(裏)にはミニマリオが必要な裏ゴールがあります。

W2-3(表裏)→W2-A(表)→W2-城と進み、ハテナブロックからミニキノコを回収。その状態を維持したまま、W2-A(裏)→W2-4(裏)→W2-4(表)(フラワー回収)と進むことで、キノコハウスに立ち寄らなくても必要な場所をミニマリオで攻略できるルートになっています。

このように各コースでファイアマリオ・コウラマリオ・ミニマリオのどのパワーアップでクリアすれば早いか考慮しながら、必要なところに必要なパワーアップを持ち込めるようにルートを組めるかどうかが、100%RTAのルート構築で大事になります。

 

③アニメーションのカット

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このゲームでは、塔や城のコースをクリアするたびにクッパJr.がピーチをさらうアニメーションが入ります。もちろん、アニメーションの流れる時間はロスになります。

しかしゲームの仕様として、次のワールドに先に到達すればそれ以前のワールドのアニメーションは流れません。

例えば、大砲を使ってW1からW5に進みクッパJr.がピーチをさらうアニメーションが流れれば、それより前のW1~W4ではクッパJr.のアニメーションは流れなくなります。

100%RTAでは最初Any%のルートを使い、真っ先にW8に向かうことでW7以前のアニメーションを全てカットしてタイム短縮を行います。

 

 

④クリア後要素の解放

W5-Bではクリア後の隠し要素である「ひみつのチャレンジモード*」を利用したバグ技を使います。

本来攻略に必要な青コウラを無視できる有用な技です。単純に微短縮が狙えるだけでなく、ルートの柔軟性があがり被弾によるチャート崩壊のリスクも削減できます。

ただしこの技はクリア後でないと発動することができません。そのためW5-Bに到達する前にゲームをクリア=W8-クッパ城をクリアする必要があります。現WRルートのように最速でゲームクリアをするのであれば特に問題ありませんが、先にW5-Bに来ることが無いようなルートを構築する必要があります。

 

 おおよそはこの4つです。

 細かい要素は説明するときりがないので割愛します。

 

 

 

 

 

 

MY攻略ルート

ここから2点変更したルートを使っていこうかなと考えています。

①W3のコウラ回収ルート

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従来のルートでは上の図のように、W3-Aクリア後キノコハウスに立ち寄って青コウラを回収し、W3-T1で使用するというルートになっています。キノコハウスに立ち寄るのは当然ですが大きなロスになり、可能な限り道中で回収するほうがロスを抑えられます。

そこで下の図のように、W3-Bのルーレットブロックから青コウラを回収するというのが私の提案するルートです。攻略順が変わり同じ道を往復するので移動分はロスになりますが、それを無視できるほどの短縮が期待できます。

厳密な比較はしていませんが、W3-Bはコウラマリオでもファイアマリオでもクリアタイム差はほとんどなく(キノコハウスのコウラ回収に必要なロス)ー(マップの移動時間によるロス)=10秒程度の短縮が期待できると考えられます。

 

②リセゲーの効率化(攻略順変更)

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現世界上位が使われてるルートは最近は大きく変わっていません。ただ私は個人的にこの攻略順は変更するべきだと思ってます。

図に示す通り私が考える現チャートの課題点は大きく2つです。

①高難易コースW7がRTA終盤(開始2時間後)にある

②ED(5分間無入力)がRTA序盤(開始30分後)にある

 

①W7:ワールド全体の難易度が高いのもありますが、特にW7-1,W7-2が超凶悪です。ミニマリオによる高精度の空中制御が求められ、一度被弾(落下)すればリカバリは不可能、非常にリスクのあるコースですが超大幅なタイム短縮が狙えるため安定択は取りたくありません。できるだけ早い段階で手をかけてチャレンジして、失敗すればリセット、という手を取りたいわけです。

②ED:クリア後要素の解放のために1度クリアする必要がありますが、早い段階でW8に到達する関係上、現状W8到達後クリア(W8-BC)まで攻略する手順がシンプルでかつ無駄のないルートになります。そのため開幕30分でクリアした後エンディングを見るわけですが、その間5分間何もできず待機することになります。この時間は当然タイムロスをする要素がなく、可能であれば後半に回し、それ以外のリスクの高いコースを先に攻略し、リセゲーの効率が上げたいと考えています。

 

タイムの振れ幅が大きいコース(難易度の高いコース、乱数によってタイムがぶれるコース)を前半に、振れ幅が小さいコース(簡単なコース、無入力のムービー区間)を後半に攻略することで、リセット効率を上げ結果的にタイム短縮を狙えればいいなと考えています。

 

変更案その1

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W5W6 と W4W7 を入れ替えました。

①高難易コースW7を先に持ってくる攻略案です。

W3終了後W5→W4にワープ→W4W7と攻略します。タイムロスはおそらく無いと思います。これだけでW7を約25分程度前に持ってくることができます*。

 

変更案その2

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W8を2つに分割し、W4→W7→W8② とW7攻略後にゲームクリアを進めます。

②EDを後半に持ってくることで同時に①W7の到達を早める攻略案です。

W8-Castle→W1-1、W7-Castle→W8にワープ→W8のキノコハウスでMini回収→W8-5と攻略します。「ワープ回数が一回増える」「W8Mapの移動分(W8Start→W8-城まで)*」で約5秒のロスになります。

EDを約1時間20分後ろに持っていき、W7をさらに約15分前に持ってくることができます。

5秒ロスをどうとらえるかは個人差があると思います。

私は個人的にエンディングを5分間待つのが苦痛なので、このルートを最有力として今後走っていこうかなと思っています。

 

変更案その3(ボツ)

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W8に到達しつつ、可能な限り最速でW7に向かうルートです。

さらに①W7の到達を早める攻略案です。

W7をさらに約15分前に持ってくることができます。

W7の安定度が相当低いことを想定して組んだルートですが、このルート最大の問題点は、RTA最大の運ゲーW3-Castle(ボスプクプク戦)を後ろに回してしまうことです。ボスプクプクの挙動次第で簡単に数十秒溶けるコースです。

このコースを後半に持っていくのはあまりにリスクが高すぎるので、本ルートは却下となりました。

 

 

 

 

 

最後に

一応私の現在の100%チャートのURLを載せておきます。参考にしてください。

docs.google.com

 

100%RTAルートはまだまだ改良の余地があると思います。「このルートをこうすれば早くなるんじゃないの?」というアイデアがあれば、ぜひ教えてください。100%RTAは考えることが多く、書ききれてない内容はまだまだあります。他に教えて欲しいことがあればコメントください。機会があればまた文章として残すかもしれません。

 

 

*Newマリ100%RTAの日本語資料が多分世界に一つもないので、一応形だけ資料を残したいという思いから書き始めました。

*https://www.speedrun.com/nsmbds#100

*余談ですが、W5-城の裏ゴール(ミニマリオボスパックンを撃破)はゴール後もマップ上に変化が起こらないゴールです。マップ上で変化が起こらないためゴールしなくても☆☆☆が獲得できます。100%RTAで唯一クリアする必要が無いゴールです。

*全てのコースをクリア=全てのコースのマスを赤から青に変える。・全てのルートを解放=マップ上にある全てのルートに通れるようにする(道が浮かび上がる演出を見る)という意味です。クリアするのは通常コース×80 、裏ゴール×17 、 ワープ大砲×5です。多分この3条件でクリア条件を網羅出来てると思いますが、確かなソースが無いため「おそらく」です

 *巨大キノコが通常プレイで必要とされるステージは多分2つ(W6-3・W7-5)ありますが、RTAでは回避策が用意されており巨大キノコ無しで進めます。結果RTA中に巨大マリオが活躍するチャンスは一度だけ(しかも持ち込みの必要はない)です。

*RTAには直接影響しませんが、「ひみつのチャレンジモード」はこのゲームでは珍しいソフトの言語差が生じる要素です。「ひみつのチャレンジモード」を使えるコースが言語によって違うとかなんとか。

 *厳密にはW8Start→W8-城までではなく、W8-Start→W8-3あたりまでの移動分がタイムロスになります。世界記録チャートのW8-4からキノコハウスまでの往復が必要無いからです。

*入れ替えるだけじゃん、といわれたら確かにそうなんですが、私は5年間全く気づきませんでした。既に確立してる慣れ親しんだルートの新規案って案外思いつかないものだなぁ、と最近ルート案を考えながら思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

NewマリRTAを始める人へ

NewSuperMarioBrosRTA始めたい、って人へ向けて

NewマリRTAを始めるための基礎知識と私なりのアドバイスを簡潔にまとめました。本物の初心者の方に向けた内容になっています。なので既にRTAを始めてる人にはわかりきった内容ばかりだと思います。ごめんなさい。また、個人的にこうしたほうがいいよ~、と思ったことを書きましたが、あくまで私個人の考えです。無視してくれても大丈夫です。

あなたも今日からRTA走者です

 

 

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準備するもの

①ゲームソフト・ゲーム機

DS3DSWiiUのいずれかとそれに対応するソフトを用意しましょう。慣れ親しんだものがいいです。持ってない人は中古屋で買いましょう。Newマリのソフトは500円くらいで手に入ります。

②タイマー

ストップウォッチ、スマホアプリ、キッチンタイマー、なんでも大丈夫です。横に置いて時間を測りましょう。私の初タイマーは腕時計のストップウォッチ機能です。慣れてきたらRTA走者御用達の「LiveSplit」というかっこいいタイマーがおススメです。ネットで調べればいろいろ出てきます。

③撮影環境

個人で時間を測り遊ぶだけなら必要ありません。しかし自分の記録を公の場に申請する場合必要になります。NewマリはDS3DSでプレイする場合が多く、少し手間がかかると思います。Newマリは直撮りの動画による記録申請が認められています。カメラを使って直に撮影するか、偽トロキャプチャを用意するか、WiiUで遊ぶなどで、工夫してプレイする様子を確認しましょう。日本人走者の方でも直撮り撮影の方が多くいらっしゃるので参考にしましょう。綺麗に映らなくてもプレイの様子がなんとなく分かる程度で大丈夫です。

④やる気

いっちばん大切です。これさえあれば全部なんとかなります。

 

 

簡単な基礎知識

・ルートはどうすればいいの?

下の図を参考にしてください。

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赤い矢印が通常ゴール、青い矢印が裏ゴールです。WORLD1-塔で裏ゴールをするためには青コウラが必要になるので、途中のキノコハウスで回収しましょう。運が良ければWORLD1-2でハネパタブロックから回収することもできます。

 

・使用ハードは何がいいの?

DS3DSWiiUなんでもいいですWiiUは少し操作遅延がありますが、セーブロード機能があることで練習がしやすいといったメリットがあります。実はWiiUのほうがDS3DSに比べロード時間が短いですが、記録申請時に補正され差は無くなります。

 

・計測区間は?

タイマースタートはゲームのファイルを選択の瞬間で、タイマーストップは最後のスイッチを押してクッパJrが足をばたつかせた瞬間です。

 

・乱数調整は必須?

必須ではありません。乱数調整は、WORLD1-2の青コウラGETの運ゲー(約16%*)を100%にするための技です。乱数調整をしなくても運が良ければ引くことができます。準備がとても大変な技術なので最初の内は「引けばラッキー」くらいで考えても良いと思います。

 

・使用キャラ(マリオ・ルイージ)はどっちがいいの?

どっちでもいいです。性能差はありません。

 

 

アドバイスその1(初めに)

あくまで私の考えです。

・まずは、気軽に通しましょう

一度最初から最後までプレイしてみることをおススメします。最初は誰でも下手くそです。ステージごとの練習で挫折してしまうのではなく、まず自分の記録を立てて、記録更新の楽しさをぜひ一度味わってみてください。病みつきになります。RTA走者の大半は記録更新過剰摂取中毒者です*。多分。楽しいよ。

 

・最初はノーデスクリアを目指しましょう

一度も死なずに全ステージをクリアできるようになりましょう。Missはパワーアップアイテムが全て(ストックを除き)失われる上、大きなタイムロスになります。初心者の内はまずは死なないための練習をしましょう。自然に腕前も上達すると思います。

  

 

 

アドバイスその2(慣れてきたら)

・改善点を見つけましょう

上達のためにはステージ別の練習が必要になります。ここで我流で突き進み自分のスキルを磨くのも一つの手段です。しかしそれよりも、他人の動画を見て観察し改善案を探すほうが圧倒的に強力です。自分の実力に見合うライバルを見つけ、ステージの動き方などを必死に真似しましょう。どんどん腕前が上がるはずです。

 

・大技を習得しましょう

派手な技を覚えるとRTAが一気に楽しくなります。初心者の方にはWORLD8塔2のデスルーラ、WORLD8クッパ城クッパ乗り越えジャンプなどが覚えやすく、チャレンジしがいのある技だと思います。大技が本番で決まるかどうかのワクワクを一度味わって欲しいです。楽しいです。

 

・細かい仕様、コツを覚えましょう

甲羅で転がるよりジャンプ解除して進むほうが速い、開幕壁キックで早くなる箇所がある、旗を掴む際は後ろを向くとムービーが短い、など短縮ポイントは無限にあります。他の人の動画、Discord、ネットの資料を見ながら少しずつ覚えていきましょう。わからない話は走者に聞けば解決します。というか私に聞いてください。細かい仕様から今日晩御飯に何を食べたかまで、わかる範囲で何でもお答えします。

 

 

記録の目安

NewマリAny%のタイムの壁の感想です

30:00~25:01:まずはここから。数回死んでも達成可能

25:00~:初心者の壁。それなりに走れるようになった人

24:00~:中級者の壁。多分ノーデスが前提になります

23:30~:上級者の壁。三年ほど前の世界記録。クソむずい

23:00~:人間卒業試験。私とAndreさんはここ

22:50~:狂人。甲羅2段(フレーム技)無しの限界

22:40~:あほ。現世界記録はここ 

 

 

リンク集

docs.google.com

これを読んでください!!

Andreさんと私の2人のNewマリ走者で作った日本語の資料です。NewマリAny%を走る上で必要な知識は大体書いてあります。ぜひご活用ください。

 

www.speedrun.com

RTA走者なら全員知ってる超有名なサイトです。ほとんど全てのRTAの記録が掲載されてます。Newマリの記録もここにまとめられ順位が決まります。

 

discord.com

2DマリオRTAのDiscordサーバーです。日本人用です。Newマリの情報は現時点で多くありませんが、今後ここに情報を集約させていくつもりです。複数走者に聞きたいことがあればここで発言してもらえると対応します。誰も気にしてないので気軽に入って大丈夫です。

 

discord.gg

NewマリシリーズRTAのDiscordサーバーです。海外の人が中心です。Newマリの最新情報は大体ここで議論されます。英語が読める方は是非。

 

sites.google.com

rta-play.info

初心者用のRTAのWebサイトです。RTAの始め方などがめちゃくちゃ細かく、わかりやすく書いてます。RTA入門の方はまずこれ!って感じのサイトです。

 

 

最後に

このRTAは他のRTAに比べ難しいと感じています*。2DマリオRTA全般に言えますが、アクションゲームのRTAってどうしても難易度が高くなってしまうんですよね。実際「NewマリRTA興味あったけど、挑戦して途中で止めちゃった」って人を私は何人も知っています*。しょうがない。

しかし、このRTAは魅力にあふれてます。一人でも多くの方にこの感動と魅力を味わって欲しいんです。ここまで読んでくださった人の中に、「RTA挑戦してみたいな~」と感じてくださる方が一人でもいてくれたら嬉しいです。応援します。

 

 

 

*正確な数字はわかりません。甲羅がある確率は単純計算なら1/2×1/3=1/6≒16%ですが多分もう少し確率は高い気がします。目安の数字としてお使いください。

*記録更新過剰摂取中毒者は言いすぎました。大嘘です。ごめんなさい。訂正はしません。

*他のRTAにもいろいろありますが、リカバリが利かず常にほぼ完璧な動きが要求される(実質オワタ式)のは、RTAの中でも珍しい(難しい)ほうだと思いますが…いかがでしょう?

*諦めてしまった人に対して悪く言う気持ちは一切、本当に一切ありません。

758RTAオフとRTAinJapan2020

2020年11月29日、名古屋RTAオフにNewマリ走者として参加しました。

2020年12月31日、RTAinJapanにNewマリ走者として参加しました。

この2つについて、経緯と感想を簡単に書きます。

 

これまで

RTAを走り始めた経緯をどこにも書いていませんでした。

私がRTAを始めた明確なきっかけは、ありません。

10年前、子供の私はNewマリとマリオカードDSしか持っていませんでした。ゲーム好きの私は毎日ひたすら遊び、おそらく7、8年前くらいから自然とストップウォッチをとなりに置いて遊ぶようになりました。そこからしばらくしてTAS動画の存在を知り、そのすぐ後に『RTA』と出会い、speedruncomの存在を知ったのが6年前です。ゲームを極めるのとRTAの存在を知る順番が逆なのが面白いですね。

そこから6年間ずっと一人で黙々と走っていました。海外走者、当時唯一の走者キバさん、突如現れた宇宙人Andreさんとの交流はありましたが。Newマリ界隈から出られる実力はなく、ただ一人の視聴者として他の方のRTAの配信を楽しんでいました。

 

 イベント参加への思い

すごい走りを多くの人に届けたいって夢がずっとありました。

職人への憧れというか、一つのコトを極めた人間が成す技が持つパワーへの憧れです。TAS動画とか完成度が高いRTA動画とかを何度も見ていました。すごいなぁ、こんな走りがしたいなぁ、と。視聴者としてRTA動画やRTA配信を見て、「こういう人になりたいなぁ…」って気持ちをゆっくりと膨らませていました。

 

2019年の冬

そろそろイベントで走れる実力がついたかな…と思ったのが去年の冬。

無事、RTAinJapan2019落選でした。

 

2020年春夏秋

ひたすらRTAを走ってました。いつも通り。最適化が大きく進みました。2019応募時からRiJ本番直前までAny%の自己べを40秒も縮めることになりました。執筆時点の自己べは自己理論値+4秒でかなり満足しています。

 

初のイベント参加

2020年9月、いろいろあり闇鍋RTAという企画で解説を担当しました。参加経緯は記事を参照してください。

kainokaseki.hatenablog.com

このイベントが自分にとって、「視聴者」から「イベントに参加できる走者」への、気持ちの面での分岐点になったんだと思います。

 

名古屋RTAオフ前

「名古屋RTAオフ」の開催のツイートが私のTLに流れてきました。闇鍋参加後「自分もどこかでNewマリRTAを走りたい」という気持ちに駆られておりました。「どうせ100%通らんやろ、イベント参加経験0だし」と投げやりで応募。

通りました(しかもトリ)。驚きました。ゲームリストを見ましたが知ってる走者さんも多く倍率も2倍。絶対落ちると思っていました。スーパーで買い物してる途中、驚いて声出したのを今でも覚えています。

 

名古屋RTAオフ本番

2020年11月29日、オフ会当日。めちゃくちゃ楽しかった、それが一番の感想です。他のRTA走者さんと話すこと自体初めてで、他の走者さんと交流できたことが良い経験になりました。

自分の本番。解説・走りに正直悔いは残っています。それでも多くの人に笑って楽しんでもらえました。嬉しかったです。練習は何度も何度もしたんですけど、自分で走って解説するというのはやはり難しいですね。周りの空気やノリに何度も助けられました。あと偽トロの設定でもたついたのは大変申し訳なかったです。もっと準備していけば良かった。

主催者のHistさんが「RiJの前に経験してもらう」とお言葉をいただきましたが、後述するRiJで満足の行くものに出来たのは間違いなくこの名古屋オフのおかげです。御恩は忘れません。次開催されるなら、暇さえあればまた参加したいなぁ…。

 

RTAinJapan前

2020年11月4日、RiJ当落発表。

嬉しかったです。もう人生で1度あるか無いかくらい。見間違えがないか2桁回数見直しました。次の日一日中Twitterを見てました。RTAinJapan2020で採用された人の中で一番当選を喜んでたと思います(?)。

こうして、人生を掛けたといってもいいこのゲームのRTAを大舞台で披露できることになったわけです。

 

2020年冬

めちゃくちゃ練習しました。名古屋RTAも含め2ヶ月ずっとNewマリ第一の生活をしました。おかげで腕前はどんどん上達し、自己べを10秒更新し23分の壁を突破しました。神と畏れてた走者さんたちを押しのけ、22分53秒、世界7位になることができました。一旦別ゲー別カテゴリが興味あるのでAny%は一旦離れますが、50秒切りもいつかは達成します。

解説はAndreさんにお頼みました。日本人でNewマリRTAを一番詳しく知ってる人です。何度も何度もリハーサルをさせていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。

 

RTAinJapan本番

RiJ大好きなので初日からずっと見てました。近づくにつれ緊張はしました。一度しかないチャンスという事がわかっていたので。ただ2ヵ月の練習で実力には自信があり、喋りはAndreさんを全面的に信頼していたので、とてもいいコンディションで本番を迎えられたと思います。

2020年12月31日14時30分、RiJ本番。

www.twitch.tv

大満足です。

走り、喋り、段取り、茶番、どれも理想のものがお届けできたと思います。唯一の心残りは、途中で私のPCスペックの問題で画面一部が乱れたことです。ただ、オンラインで参加すると決まった時点である程度覚悟していたので、あまり後悔はしませんでした。いやけど今見返すと少し悔しいですね…

走りについて、本当に早かったです。大きなミス(1-Tで1被弾、W5開幕セーブ、8-Caぞろ目)はありましたが、それでも23:32はめちゃくちゃ早いです。2019年冬RiJ応募時の自己ベストと、安定チャート+大ミスありの今回の走りが同じタイムでした。

あと間違いなく、語りはAndreさんに助けられました。視聴者側にとっての動画の良し悪しは解説が握っているとも過言ではないでしょう。私のつたない喋りを全てAndreさんがカバーしてくださいました。ありがとうございました。

こうして、無事39000人の前で最高の走りをお届けできました。配信後コンビニへ歩いてる時、気が緩んで泣きそうになりました。

 

これから

記録も大幅更新、解説もする、名古屋オフで走る、夢のRiJに出る。

2020年はRTA走者としていろんなことがありました。

ただ、ここで休んではいられません。NSMB100%、NSMB2Any%、NSMBUDXAny%とやりたいRTAは山ほどあります。走者視聴者ともにいろんな出会いもありました。配信も見てくださる人が増えてきて嬉しく感じます。

2021年もRTAの道を自分のペースで進んで行きます。

応援を、よろしくお願いします。

闇鍋RTA企画 の 感想

2020年9月6日、闇鍋RTA企画にNewマリRTAの解説として参加しました。

私はRTAinJapan参加レポを読むのが3度の飯より好きです。真似して自身の体験をまとめてみることにします。

解説前(1週間前)

2020年8月28日、一つのツイートがTLに流れてきました。

闇鍋RTA企画の枠に空きが出たという運営うしゅ~さんのツイートでした。内容は空いたスマブラSPの走者募集という事でした。しかし、まぁおそらくNewマリ解説枠も不足しているだろうな~、と察していました。

NewマリRTA沼界隈(2名)の中でこの企画は注目されていました。企画として興味はありましたしNewマリRTAが日本初披露される場でもありました。

折角のNewマリRTA初披露、解説無しで終わらせたくはないな…

1人のRTA走者としてそう感じました。

 

次の日、闇鍋RTA企画にNewマリの解説としてお手伝いできないか、勇気を出してうしゅ~さんにDMを送信。突然の申し出でありながら快く承諾いただいたけました。

 初の企画参加。初のRTA解説。本番まで1週間。

 

解説準備(当日まで)

さてどうするか…。

解説やったことないけど…。

できるだけ全力で用意しよう…。

 

ということで、自分なりに次の4点を考えました。

 

 ・【誰】に解説するか?

ターゲットをNewマリRTA初見の方に絞りました。

まず誰に向けた解説をするかというお話です。「RTAの解説では誰に何を伝えるかが大事」と、とんこつさん(ドンキーコングRTA走者)がRTA解説論でおっしゃってました。(0:42から、大変参考になりました)

www.twitch.tv

RTAという専門性の高いもの(今回は特にスピードの速いアクションゲーム)を説明するためには情報の取捨選択が重要でしょう。ターゲットを正しく絞らなければ、限られた時間に必要な情報を収めることができません。

今回は特にターゲットを「Newマリを知らない」&「NewマリのRTAを知らない」に絞り、Newマリ初見の人が「何となく楽しい」と感じてもらえる解説を目指しました。

具体的には「マリオというゲームをを知らない人」のための基本情報の説明を省きました。例えば、ステージの仕組み(ワールド、ステージ、マップの仕様)、ゲームの前提(ジャンプして進む2Dアクション)など、マリオをしてたら100%知ってるような話は省きました。また「NewマリRTAを深く知りたい人」のための説明も省きました。例えば、コウラ状態は解除しジャンプをしたほうが早い、速度が何倍になるかなど、今回取り入れられなかった短縮ポイントや難しい話も極力省きました。

 

・【どのように】解説するか?

配信の流れに合わせて、柔軟に対応できる解説を目指しました。

RiJなどのRTA解説って、私個人の考え方ですが、

「①1から100まで台本通りのシナリオ型」

「②2人くらいで雑談が続く会話型」

「③RTAの流れに合わせる実況型」

の3パターンに区別されると思っています。いかがでしょう?

今回私はガチガチに台本は作成せずプレイに合わせて説明を加えるという、実況形式をとりました。無理やりシナリオ通りに進めようとして途中から滅茶苦茶な進行になるというのが、何より恐ろしかったからです。また企画の特性上、アクシデント(大ガバ)の発生で台本が大きく崩れる可能性があったことも理由の一つです。

 

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台本。各ステージごとに10秒程で話せる解説を用意しました。話したい内容は別に個別で用意して、状況に合わせて話題に出す形式にしました。

 

余談ですが、私が好きなのは台本ガチガチに組んでる「シナリオ型」です。RiJ2019の量さんのRefunctは最高の完成度だと思います。おススメです。

www.youtube.com

 

・【何】を解説するのか?

なんとなく走者凄いと感じてもらえるための解説をしました。

NewマリRTAの難しさ、そしてはるかぜさんの上手さを伝える解説を心掛けました。RTAを見て「上手い」と感じてもらうには、「何が起こっていてそれをどう突破しているか」を理解してもらうことが大切かな、と思います。そこで各ステージの特徴、注意すること、強い敵キャラなど、RTAの難所をわかりやすい内容を中心に説明するようにしました。

だからこそ、難しい話はほとんど抜きで話しました。今回「RTAの詳細な仕様の解説」などの話をごっそり削ったおかげで、ステージや敵キャラの話を解説する余裕が生まれ、初心者にわかりやすい説明に出来たかな。どうだったでしょうか?

またもう一つ注意した点として技(デスワープ)の解説や茶番など、盛り上がる場面の解説は逃さないようにしました。茶番は具体的には花火、8-城です。本当は1-塔、5-塔にピーチが置いていかれるネタも用意したのですが、後述する理由から披露する時間が無くなりました。

 

・どんな【声】で解説するのか?

聞きやすく、印象の良い話し方を目指しました。

解説の声や話し方って、解説においてめちゃくちゃ大切じゃないですか。

やっぱりイケボの方の解説って「お?」ってなるじゃないですか。

そこで私も、自分なりに、出せる声の中でどの声が一番解説向きかを独自調査しました。

とある生放送を見ながら、自分の声を録音する→聞く→声を変えて録音する→聞く→…をひたすら繰り返しました。実に1時間。

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大量の音声ファイル

結論:結局いつも自然に出す声が一番でした。

 

解説直前(本番30分前)

いよいよ本番。

準備はしたつもりでしたが口から心臓が出そうなほど緊張していました。

解説直前(20分前くらい)、はるかぜさんの配信を見にいきました。

そこでの光景に私は目を疑いました。

 

おいおいおいおい…

 

はるかぜさん………

 

乱数調整してる……????????????

 

乱数調整はNewマリRTA特有の技の一つで、ゲーム開幕1-1での挙動を調整することで1-2でパタブロックから青コウラを確実に取得する技のこと。

今回の初心者企画で流石に乱数調整はないだろ…とたかを括っていました。

 

乱数調整をされるというなら解説を加えるしかない……

 

ただ乱数調整の解説をすればいいというわけではありません。「Any%のルートの説明」「乱数調整の必要性の説明」「乱数がどのように決まるかの説明」「そもそも乱数とは何かの説明」と、解説に必要な文章量がえげつないです。

そして何より、解説するための文章を考えていません。

 

終わった……私の解説………

どの技を使うかくらいは確認してもらえば良かった…

(補足:事前の練習枠からどのようなルートを取るかを判断したので全く確認してなかった訳ではないですが今思うと不十分でした) 

 

ということで、準備した台本を手放して、乱数調整の解説およびWorld1までの解説は全てアドリブでいくことにしました

 

解説中(本番)

うしゅ~さんと私の2人での解説がスタートしました。

興味ある方はアーカイブをご覧ください。

www.nicovideo.jp

・序盤(World5-1まで)

ほぼ乱数調整の説明に費やしました。必死でした。

初解説のアドリブにしてはまぁ…がんばったかな…と思います…。ただ、初心者に完璧に伝わる内容とは言えませんね…。World1-1の2段ジャンプ調整を「儀式」と言ったのは、とっさにしてはうまい表現だったかなと思います。

 ・中盤(World8-T1まで)

乱数調整の話が終わり少しずつ解説も慣れてきました。

World1で本来説明する予定のことをねじ込み、なんとか台本の流れに戻そうと必死でした。台本が薄いおかげで、はるかぜさんのプレイのうまい点、良い点を適宜解説する時間が生まれたのでそれは良かったと思います。またうしゅ~さんの相槌、コメントのおかげでとても喋りやすかったです。ありがとうございました。

・終盤(最後まで)

「茶番です!!!(迫真)」解説不慣れな様子が前面に出ていました。

花火、8-城茶番でコメントがたくさんいただけていたのがすごく嬉しかったです。あと最後のコメントでNSMBの走者募集アピールができたのでそれも良かった。

解説してる最中はずっと無我夢中でした。

 

解説後(本番終了後)

ひとまず、最後まで無事解説しきることができたことにほっとしました。不安からの解放感で5分程椅子の上で魂の抜けた抜け殻のようにぼーっとしていました。この後1時間くらいは達成感、高揚感、後悔、不安などで頭の中はぐちゃぐちゃでした。

 

感想

箇条書きで並べます

・楽しかった(小並感)

なんだかんだこれが一番の感想です。一つの企画に参加して大勢の前で解説ができたことが、ここまで楽しいと感じられるとは思いませんでした。企画の助っ人として参加させていただいたことに心から感謝申し上げます。

・はるかぜさん、上手かった

特に魅せ技(乱数調整、8-塔1、8-塔2デスルーラ、8-クッパ城BowserJump)をどれも一発で決めたのが最高にかっこよかったです。私の想定を上回ったのは私の調査不足な一面もありますが、RTA走者としてとても良い走りだと感じました。闇鍋RTA企画おそるべし。

・「うまいですね」って言い続けた

解説の不慣れ感が前面に出ていました。ただこのおかげではるかぜさんの上手さが強調することができたのでケガの功名というか。

・解説がちょっと不正確でした

「右」を「左」って言ったり 「左」を「右」って言ったり。8-塔1で「世界上位だけが採用する技」といいましたが流石に言いすぎたかな…。ただあそこでファイアフラワー取得しつつ最速周期決めるのは、なかなか難易度が高いルート…。とはいえ正直「そこそこのタイムを狙うには必要な技」くらい…。他にもあった気がします…。まぁ咄嗟の台詞だったので許してください…。

・NSMBに興味持ってくれた人がいて嬉しかった

 闇鍋RTA見て始めたって人もいて嬉しいです。今後も走者募集中です。既存走者として新規が参入しやすい環境をさらに整えなくては…。

・運営や走者の方との意思疎通が足りなかった(反省点)

どのような進行を予定しているか(特に茶番)は運営の方にも先に一言お話すべきでした。また走者の調査は配信を覗くだけでなくDM等でする技くらいは直接確認すべきでしたね。

 

謝辞

走者のはるかぜさんは、NSMBを走っていただきありがとうございました。Newマリ走者として何度かミスはあったモノの、一発通しとしては十分素晴らしい記録だったと思います。最後に見た配信よりも明らかにレベルが上がっており、色々練習されたんだろうなというのが伝わりました。走者として嬉しい限りです。

運営のうしゅ~さん、べべーんさん、mobuさん、素敵な企画をありがとうございました。面白い企画だと初めて見た時から感じていました。視聴者としてもいろんな方の意外な走りを見れたのが新鮮でした(まんまるさんのゼルダとか)。時間さえあれば走者として参加してみたかったです…。

最後に

解説として参加して良かった!!!!!!